渡辺 剛:日本

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センターバックとして、今やオランダの名門フェイエノールトで主力の座を掴んでいる渡辺剛。

KAAヘントで在籍2年間に公式戦通算100試合出場6ゴール6アシストを記録し、ゲームキャプテンも務めた実績が評価され、2025年7月23日にフェイエノールトへ完全移籍。

契約は2029年夏まで4年間で、移籍金は900万ユーロ(約15億円)と報じられています。

高さと読みを武器にした守備、そして欧州で磨かれた自己信頼。中学時代に昇格を弾かれた少年が、国境をまたいで積み上げてきたキャリアは、どこを切っても努力の跡が見えます。

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原点と学生時代

渡辺剛は2003年から大袋FC(FC東京サッカースクール)でボールを蹴り始め、2009年にFC東京U-15深川へ進みました。

ただ、ここに大きな壁がありました。中学卒業時の身長は160cmほどと小柄で、FC東京U-18への昇格は叶わず、山梨学院大学附属高校(現・山梨学院中学高等学校)へ進学することになったのです。

転機は高校入学直後に訪れます。1年次に身長が20cm以上伸びるなど体格が急成長し、吉永一明監督によってセンターバックにコンバート。

試合に連続起用されるなど頭角を現しました。ポジションが変わると、渡辺は徹底的にその仕事を自分のものにしようとします。

 

 

センターバックでやっていくならヘディングを極めようと、日々の自主練習でヘディングの強化を続けました。

その積み重ねは高校3年時に結実し、第93回全国高等学校サッカー選手権大会で優秀選手に選ばれています。

高校卒業後は中央大学へ進み、1年生からレギュラーに定着。2018年7月にはFC東京への加入内定と特別指定選手登録が発表され、Jの舞台にも顔を出すようになりました。

かつて昇格を拒まれたクラブへの「出戻り」。その意味を、渡辺本人はよくわかっていたはずです。

プロ入り後の歩みと転機

2019年、中央大学を卒業してFC東京に正式加入。在籍3シーズンでリーグ戦75試合に出場し5得点を記録しました。

プロ1年目の後半からスタメンを掴み、2020年にはJリーグYBCルヴァンカップ優勝という国内タイトルも手にしています。

ただ、リーグ優勝という目標は果たせなかった。その悔しさが、次の決断を後押しします。

 

 

2021年12月28日、ベルギーのKVコルトレイクへ完全移籍で加入しました。

最初のシーズンは7試合の出場にとどまりましたが、2年目に一気に覚醒します。

2022-23シーズンではベルギー1部のフィールドプレイヤーの中で唯一の全試合フル出場を達成。インターセプト数313回、タックル勝率82%、チャレンジ勝利数350回、守備時空中戦202回と、4部門でリーグ1位の成績を残しました。

 

 

その活躍から「ミスター100%」の異名もとるほどで、サポーターが選ぶコルトレイクの年間最優秀選手にも輝きました。

残留争いの中で見せたこの数字が、上位クラブの目を引きます。2023年6月、ベルギー強豪のKAAヘントが4年契約で獲得を発表。

守備に課題を抱えていたヘントで、渡辺は1年目から主力として機能し、ヘントでも全試合フル出場を継続。

ベルギーリーグで週間ベストイレブンにも選ばれるなど、ベルギー国内屈指のCBへと成長しました。2024-25シーズンはリーグ戦34試合に出場し、ヘントのクラブ年間最優秀選手に選出されています。

こうした実績の積み上げが、さらなるステップアップを引き寄せました。

渡辺自身は「ワールドカップのために、まずは移籍しないといけないな、と思っていた」と語っており、2025年夏のフェイエノールト行きはW杯を見据えた計算された選択でした。

移籍後も開幕からスタメンに定着し、FW上田綺世との日本人コンビでチームを牽引しています。

プレースタイルの特徴と主な実績

渡辺の強みは、まず高さと空中戦です。

ヘディングは滞空時間が長く、鋭い読みからのインターセプトやボックス内でのシュートブロック能力に秀でると評されています。

体格(186cm)を生かしながらも、スピードを持って高い位置で守備をこなせる点が、現代のCBとして重宝される理由です。

 

 

同時に、メンタルの安定感も特徴です。渡辺は「メンタル面が一番サッカーでは重要だと思う。メンタルが整っていればいいプレーも出せる」「自分に自信を持ってやるというのが、ヨーロッパに来て一番の強みになった」と話しており、欧州での経験が自己信頼をさらに固めたことがわかります。

ポジションの柔軟性も武器のひとつ。3バックの一角を担いながらビルドアップにも関与し、守備以外の局面でも計算できる選手として監督の信頼を集めてきました。

主な実績として、2020年のJリーグYBCルヴァンカップ優勝、2022-23シーズンのベルギー1部リーグにおける守備4部門1位、コルトレイク・ヘント両クラブでの年間最優秀選手選出。

日本代表では2019年12月14日の香港戦でA代表デビューを果たしており、着実にキャップを積み重ねています。

まとめ

160cmで昇格を弾かれた少年が、20cm伸びてセンターバックに転向し、自主練でヘディングを鍛え、大学でレギュラーを掴み、Jリーグでタイトルを取り、ベルギーで守備統計4部門トップを記録して、オランダの名門へ。

渡辺剛のキャリアは、一本の筋が通っています。回り道に見えた寄り道も、今から見ればすべてが積み上げの一部でした。

「すべてはワールドカップのために移籍した」と言い切る渡辺が、フェイエノールトで掴んだ出場機会をどこまで広げるか。

2026年北中米大会という目標へ向けた戦いは、続いています。

この記事を書いた人
golazo

国内外のサッカーを長年追い続けるサッカーファン。
Jリーグ、海外リーグ、代表戦から学生サッカーまで幅広く観戦し、 独自の視点で試合や選手の魅力を伝えています。

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