瀬古 歩夢:日本

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大阪・セレッソ大阪のアカデミーで育ち、Jリーグの新人賞を二冠し、東京五輪を経てヨーロッパへ。

大阪府出身のDF・瀬古歩夢は、センターバックとボランチを高いレベルで兼ねこなす「ポジションを選ばない守備者」として、フランス1部リーグ・ル・アーヴルACでも存在感を示しています。

身長186cm、鋭い読みとデュエルの強さ、そして左右両足から繰り出す正確なフィードが持ち味。

まだキャリアの途上にある選手ですが、すでにフランスのスポーツ紙「レキップ」の週間ベストイレブンに名を連ね、現地メディアから「最高レベルで戦えるDF」と評されるまでになっています。

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原点と学生時代

瀬古はサッカーを始めたきっかけについて、日本の漫画・アニメ『名探偵コナン』の影響であることを公言しています。

フランスのスポーツ紙「レキップ」の独占インタビューでは、「コナンがベルトのボタンを押す時、ボールが出て来る。彼がボールを蹴ると、犯人が捕まるか、事件が解決する。私は彼のように蹴ることをいつも夢見ていた(笑)」と語っています。

2010年にセレッソ大阪U-12へ加入し、U-15、U-18と一貫してセレッソ大阪のアカデミーで育ちました。高校はセレッソ大阪と提携のある興國高等学校に進学。南野拓実や古橋亨梧もかつて在籍した名門校です。

中学時代には早くも才覚を示し、セレッソ大阪U-15のレギュラーとして高円宮杯第27回全日本ユース(U-15)サッカー選手権大会で優勝。この実績が評価され、市長・教育長から表彰を受けています。

2016年にトップチームに2種登録選手として登録され、セレッソ大阪U-23の一員としてJ3リーグにも出場しました。

この時期のJ3での経験について、体の大きな選手を相手にプレーできたことで、トップチームに上がった際により早くJ1にも慣れることができたと振り返っています。

代表歴も早くから積み上げており、2015年のU-15日本代表を皮切りに、U-16、U-17、U-19、U-20と各世代の代表に継続して招集されてきました。

プロ入り後の歩みと転機

2017年、ユン・ジョンファン監督に評価されて飛び級でトップチームの練習に参加するようになり、5月24日のルヴァンカップ第6節・ヴィッセル神戸戦でクラブ最年少となる16歳11か月でトップデビューを果たしました。

ただしプロ契約への移行は翌年の話で、2018年10月19日にプロ契約に変更したことが発表されています。

本格的なブレイクは2020年シーズンです。開幕戦からスタメンに名を連ね、マテイ・ヨニッチとセンターバックでコンビを組みました。

体を張った守備と低軌道ロングフィードが機能し、ルヴァンカップでは4試合に出場。その活躍が評価されて2020年度のニューヒーロー賞を受賞しました。

セレッソ大阪からの選出は史上初の快挙となりました。さらにリーグ戦でも27試合に出場してベストヤングプレーヤー賞を受賞。JリーグとルヴァンカップのW受賞は、井手口陽介以来、史上4人目の記録です。

 

 

2021年シーズンも継続して主力を担い、西尾隆矢とセンターバックのコンビを組みました。

20歳と19歳という同ポジションでは異例の若さに加えて、ふたり揃って下部組織からの生え抜きというコンビでした。

そして12月7日には、ふたり揃って日本代表に初招集されるという出来事も起きています。

2021年東京五輪でもU-24日本代表のメンバーに選出されており、セレッソでの活躍と代表での実績が重なることで、瀬古の名前は国内外に広まっていきました。

2022年1月17日、スイスのグラスホッパー・クラブ・チューリッヒに完全移籍し、2025年までの3年半契約を結びました。

最初のシーズンは13試合の出場にとどまりましたが、2022-23シーズンには31試合、2023-24シーズンには36試合、2024-25シーズンには37試合と出場数を着実に積み上げ、チームの軸として定着していきます。

またグラスホッパーでは途中から守備的ミッドフィルダー(アンカー)としても起用され、ポジションの幅を広げていきました。

 

 

A代表初招集は2023年のキリンチャレンジカップで、ウルグアイ戦で初出場を果たしています。

そして2025年7月22日、フランスのル・アーヴルACに2年契約で加入することが発表されました。クラブ史上初の日本人選手となっています。

フランスでは守備的ミッドフィルダーとしても起用され、第9節で1-0の完封勝利に貢献してフランスの「レキップ紙」が選ぶ週間ベストイレブンに選出され、3試合連続無失点にも貢献してクラブの月間MVPにも輝いています。

プレースタイルの特徴と主な実績

瀬古歩夢の最大の特徴は、センターバックとボランチを高い水準で両方こなせる点にあります。

センターバックとしては身長がやや低めですが、フィードの精度とデュエルの強さで補って余りある守備力を持ちます。

代名詞とも言えるのが正確なフィードで、低軌道のパスはJ1屈指と評されてきました。

 

 

フランスでの活躍がそのポテンシャルをより鮮明にしています。2026年1月のアンジェ戦ではセンターバックで起用され、ヨーロッパの主要クラブが3000万ユーロ近い移籍金で獲得を狙う19歳のストライカー、シディキ・シェリフを封じ込めました。

地元紙「PARIS NORMANDIE」はこの試合について、「スカウト陣が万能な守備的MF兼CBも探していたとしたら、視察は全くの無駄ではなかった。ピッチ上で主役をさらったのはシェリフではなく、瀬古であった」と記しています。

代表歴ではU-15から各世代の代表を経験し、2019年U-20ワールドカップ、2021年東京五輪にも出場。クラブでの主な受賞歴としては、2020年度のJリーグYBCルヴァンカップ・ニューヒーロー賞(セレッソ大阪から初の受賞)と、2020年Jリーグベストヤングプレーヤー賞のダブル受賞があります。

 

 

まとめ

『名探偵コナン』に憧れた大阪の少年は、セレッソ大阪のアカデミーでコツコツとキャリアを積み上げ、Jリーグで新人賞を二冠し、スイスで3年半かけてポジションの幅を広げてフランスへ渡りました。

CBとボランチという二刀流の守備者は、リーグを移るたびに新しい役割を与えられ、そのたびに応えてきました。

「ない」と即答した焦りのなさ、「いい経験だったと受け止めています」と代表でのミスすら糧にする姿勢。それが瀬古歩夢という選手を語るうえで外せない要素です。

フランスで現地メディアから「最高レベルで戦えるDF」と評された今、日本代表でのさらなる存在感と、より上位リーグへのステップアップに期待が集まっています。

この記事を書いた人
golazo

国内外のサッカーを長年追い続けるサッカーファン。
Jリーグ、海外リーグ、代表戦から学生サッカーまで幅広く観戦し、 独自の視点で試合や選手の魅力を伝えています。

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