ニューカッスル・ユナイテッドFC:イングランド

ニューカッスル

 

ニューカッスル・ユナイテッドFCは、イングランド・プレミアリーグに所属する名門クラブであり、熱狂的なファン「トゥーン・アーミー」と共に、長い歴史と数々の名選手を誇ります。

本記事では、クラブの歴史とプレミアリーグ時代を中心とした主な所属選手を紹介します。

クラブの歴史

ニューカッスル・ユナイテッドFCは、1892年にニューカッスル・イーストエンドとニューカッスル・ウェストエンドが合併して設立されました。

ホームスタジアムは、1885年から使用されているセント・ジェームズ・パークで、現在約52,354人の収容能力を誇ります。

クラブは「マグパイズ(カササギ)」の愛称で知られ、黒と白のユニフォームが特徴です。

初期の成功(1890年代~1920年代)

ニューカッスルは、1894年にフットボールリーグに加盟し、1899年に1部リーグ(当時のファーストディビジョン)に昇格。

1900年代初頭は黄金期で、1905年、1907年、1909年にリーグ優勝を達成しました。

1910年にはFAカップも獲得。

この時代のスター選手には、ビル・マクラッケンやコリン・ヴィーチがいました。

1927年には、ヒューイ・ギャラガーの活躍で4度目のリーグ優勝を飾りました。

FAカップの時代(1930年代~1950年代)

1930年代以降、リーグタイトルは遠ざかりましたが、FAカップでの成功が続きました。

1932年、1951年、1952年、1955年に優勝。特に1950年代は、ジャッキー・ミルバーン(通称「ウォー・ジャッキー」)が中心選手として活躍。

ミルバーンはクラブ歴代2位の200ゴールを記録し、3度のFAカップ制覇に貢献しました。

低迷と復活(1960年代~1980年代)

1960年代以降、クラブは低迷期に突入。

1969年にインターシティーズ・フェアーズカップ(現在のUEFAヨーロッパリーグの前身)を獲得しましたが、リーグ戦では目立った成果を上げられず、1978年と1989年に2度の降格を経験。

この時期の注目選手には、ケビン・キーガン(1982~84年在籍)がいました。

キーガンはキャプテンとしてチームを牽引し、後に監督としてもクラブを再建します。

プレミアリーグ時代と「エンターテイナーズ」(1990年代)

1992年、ケビン・キーガンが監督に就任し、クラブは劇的な復活を遂げます。

1992-93シーズンに1部(プレミアリーグ)昇格を果たすと、攻撃的なサッカーで「エンターテイナーズ」と呼ばれました。

 

 

1995-96、1996-97シーズンにはリーグ2位に輝き、特に1996年のリヴァプール戦(4-3)はプレミアリーグ史に残る名試合です。

 

 

この時代の主力選手には、アラン・シアラー、デビッド・ジノラ、レス・ファーディナンド、ロブ・リーらがいました。

シアラーは1996年に世界記録の1500万ポンドで加入し、クラブ歴代最多206ゴールを記録。

浮き沈み(2000年代~2010年代)

2000年代は安定感を欠き、2009年に2度目のプレミアリーグ降格を喫します。

ケビン・キーガン(2008年再任)やアラン・シアラー(2009年暫定監督)の尽力も実らず、成績は低迷。

2010年に昇格を果たすと、アンディ・キャロルらが活躍し、2011-12シーズンは5位に浮上。しかし、オーナーのマイク・アシュリー体制下での財務問題や選手売却が続き、2016年に再び降格。

 

 

ラファエル・ベニテス監督の下で2017年に再昇格を果たしました。

近年(2020年代~現在)

2021年、サウジアラビアの投資グループによる買収でクラブは新たな時代に突入。

2022年にエディ・ハウが監督に就任し、2022-23シーズンは4位でUEFAチャンピオンズリーグ出場権を獲得。

 

 

2023-24シーズンにはプレミアリーグで85ゴールを記録し、クラブ記録を更新しました。

 

 

現在の主力には、アレクサンダー・イサク、ブルーノ・ギマランイス、キーラン・トリッピアーらが名を連ねます。

主な所属選手

以下は、プレミアリーグ時代を中心に、ニューカッスル・ユナイテッドの歴史に名を刻んだ選手たちです。

アラン・シアラー(1996~2006年)

クラブの象徴であり、プレミアリーグ歴代最多得点者(260ゴール)。

ニューカッスルでは405試合で206ゴールを記録し、1998~2006年までキャプテンを務めました。

 

 

2006年にポーツマス戦でミルバーンの記録を抜き、クラブ最多得点者に。

引退後は監督や解説者として活躍。セント・ジェームズ・パークには彼の像が建っています。

ジャッキー・ミルバーン(1943~1957年)

プレミアリーグ以前のレジェンド。

200ゴールを記録し、1951年、1952年、1955年のFAカップ優勝に貢献。

快速と得点力で「ウォー・ジャッキー」と呼ばれ、ファンの心をつかみました。

ケビン・キーガン(1982~1984年、選手兼監督)

選手として2年間で80試合48ゴールを記録し、チームを1部に導いた。

監督としては1990年代の「エンターテイナーズ」を築き、プレミアリーグ2位に導いた名将。

 

 

ピーター・ビアズリー(1983~1987年、1993~1997年)

技巧派FWとして、プレミアリーグ初期に活躍。1993-94シーズンには21ゴールを挙げ、昇格初年度の3位に貢献。

通算147試合で56ゴール。

レス・ファーディナンド(1995~1997年)

「サー・レス」の愛称で親しまれたストライカー。

2年間で83試合50ゴールと驚異的な得点率を誇り、1995-96シーズンの2位に貢献。

 

 

デビッド・ジノラ(1995~1997年)

フランス出身のウィンガー。

華麗なドリブルと創造性で「エンターテイナーズ」の攻撃を牽引。

1995-96シーズンの躍進に欠かせない存在でした。

ロブ・リー(1992~2002年)

ミッドフィールダーとして322試合56ゴールを記録。

昇格から黄金期まで中盤の要として活躍し、1994年のUEFAカップでのハットトリックは伝説的。

ノルベルト・ソラーノ(1998~2004年、2005~2007年)

ペルー出身のMF。

プレミアリーグ初のペルー人選手として、右サイドから正確なクロスとフリーキックで貢献。

通算255試合48ゴール。

アレクサンダー・イサク(2022年~)

クラブ史上最高額(6300万ポンド)で加入したスウェーデン代表FW。

2023-24シーズンに21ゴールを挙げ、現代の攻撃の柱。

 

 

ブルーノ・ギマランイス(2022年~)

ブラジル代表MF。

卓越したパスセンスと守備力で中盤を支配。2022-23シーズンの4位躍進の立役者。

 

 

まとめ

ニューカッスル・ユナイテッドFCは、130年以上の歴史を持ち、4度のリーグ優勝と6度のFAカップ制覇を誇るイングランドの名門です。

プレミアリーグ時代には、シアラーやキーガンらによる「エンターテイナーズ」の時代が特に輝かしく、近年はサウジ資本の支援とハウ監督の下で再び上昇気流に乗っています。

セント・ジェームズ・パークに響く「Howay the Lads(行け、若者たち!)」の声援と共に、クラブはさらなる栄光を目指します。

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