アタランタBC:イタリア

アタランタBC

 

アタランタBC(Atalanta Bergamasca Calcio)は、イタリア北部ロンバルディア州ベルガモを拠点とするプロサッカークラブで、セリエAに所属しています。

クラブは1907年に地元の学生たちによって設立され、ギリシャ神話の女性アスリート「アタランタ」にちなんで名付けられました。

1920年に同じベルガモのライバルクラブであるベルガマスクと合併し、現在の形になりました。

青と黒の縦縞のユニフォームが特徴で、「ネラッズーリ(青と黒)」や「オロビチ(ベルガモの人々)」という愛称で親しまれています。

1929年にイタリアリーグに加入し、1937年に初めてセリエAに昇格しました。

初期の数十年間は主にセリエAに在籍し、「地方クラブの女王(Regina delle provinciali)」として知られるようになりました。

これは、首都圏以外のクラブとして一貫した活躍を見せたからです。

初の栄光と浮き沈みの時代

アタランタが初めて大きな成功を収めたのは1963年です。

この年、コッパ・イタリア(イタリア杯)を制覇し、クラブ史上初の主要タイトルを獲得しました。

決勝ではトリノを3-1で破り、アンジェロ・ドメンギーニがハットトリックを達成しました。

 

 

この勝利により、翌シーズンのカップウィナーズカップに出場しましたが、1960年代後半から1970年代にかけてはセリエAとセリエBを行き来する不安定な時期が続きました。

1981年にはクラブ史上初めてセリエC1(3部)に降格する苦難も経験しました。

しかし、この挫折が転機となり、新たな経営陣の下で再建が始まりました。

1982年にセリエC1で優勝し、翌年にはセリエBに復帰、1984年にはセリエAに戻りました。

1988年にはセリエBに在籍しながらもカップウィナーズカップで準決勝に進出し、地方クラブとしての底力を示しました。

 

 

ガスペリーニ監督の下での黄金期

アタランタの歴史において、2016年以降は特に輝かしい時代として記憶されています。

この年、ジャン・ピエロ・ガスペリーニが監督に就任し、クラブに革命をもたらしました。

ガスペリーニは攻撃的な3-4-3フォーメーションを採用し、若手選手とベテランを融合させたチームを作り上げました。

2016-17シーズンにはセリエAで4位に輝き、26年ぶりにUEFAヨーロッパリーグ出場権を獲得しました。

 

 

2018-19シーズンには3位となり、クラブ史上初めてUEFAチャンピオンズリーグへの出場を果たしました。

2019-20シーズンのチャンピオンズリーグでは準々決勝まで進出し、世界にその名を知らしめました。

そして2023-24シーズン、ついにUEFAヨーロッパリーグで優勝し、61年ぶりの主要タイトルを獲得しました。

決勝ではバイエル・レバークーゼンを3-0で破り、アデモラ・ルックマンがハットトリックを記録しました。

 

 

この成功は、ガスペリーニの長期政権(7年以上)とクラブの安定した運営によるものです。

タイトルと記録

アタランタはセリエAのタイトルこそ獲得していませんが、数々の記録を持っています。

セリエAでのシーズン数は64回で、首都圏以外のクラブとしては最多です。

また、セリエBの優勝回数は6回で、ジェノアと並び最多記録です。

コッパ・イタリアは1963年の1回のみですが、決勝進出は複数回あり、近年ではガスペリーニの下で3度準優勝しています。

2024-25シーズン現在、セリエAで14季連続在籍中で、安定した地位を築いています。

 

 

2024年にはUEFAスーパーカップにも初出場しましたが、レアル・マドリードに敗れました。

それでも、地方クラブとしての成功はイタリアサッカー史に刻まれています。

主な所属選手:過去のスター

アタランタの歴史には、数多くの名選手が名を連ねています。

まず、1960年代のアンジェロ・ドメンギーニは、コッパ・イタリア優勝の立役者であり、イタリア代表として1968年のユーロ制覇にも貢献しました。

1996-97シーズンには、フィリッポ・インザーギが24ゴールを挙げ、セリエA得点王(カポカンノニエーレ)に輝きました。

これはアタランタ選手として唯一の記録です。

 

 

インザーギはその後ユベントスやミランで活躍しました。

また、1980年代には英国人選手グレン・ピーター・ストームが在籍し、異国の才能として注目されました。

2000年代にはクリスティアーノ・ドニがキャプテンとしてチームを牽引し、セリエA復帰に貢献しました。

主な所属選手:現代のスター

ガスペリーニ時代には、多くの選手がアタランタで才能を開花させています。

アレハンドロ・“パプ”・ゴメスは2010年代後半の攻撃の要で、独特のドリブルとパスでチームをリードしました。

2019-20シーズンには98ゴールを記録する攻撃陣を支えました。

 

 

ドゥバン・サパタは強靭なフィジカルを生かしたストライカーで、チャンピオンズリーグでの得点力が高く評価されました。

 

 

マリオ・パシャリッチは中盤のマルチプレイヤーとして安定感をもたらし、ヨーロッパリーグ優勝にも貢献しました。

近年では、アデモラ・ルックマンが2023-24シーズンのヨーロッパリーグ決勝でハットトリックを決め、一躍スターとなりました。

 

 

また、守備の要であるマールテン・デ・ローンやベラト・ジムシティは、ガスペリーニの戦術を体現する選手として欠かせません。

若手育成とスカウティングの伝統

アタランタは優れたユースアカデミーで知られ、多くの若手選手をトップレベルに育て上げています。

近年では、フランク・ケシエ(現アル・アハリ)やアレッサンドロ・バストーニ(現インテル)がアタランタでデビューし、ビッグクラブへ移籍しました。

2020年代にはラスムス・ホイルンドが1シーズンでマンチェスター・ユナイテッドに移籍し、クラブに巨額の利益をもたらしました。

このスカウティングと育成の伝統は、アタランタが経済的に自立しつつ競争力を保つ秘訣です。

アタランタの未来

2025年4月現在、アタランタはセリエAで上位を争い、チャンピオンズリーグでも存在感を示しています。

ガスペリーニの指導の下、攻撃的なサッカーと結束力が強みです。

今後はセリエA初優勝を目指し、イタリアサッカーの歴史に新たな1ページを刻む可能性があります。

ファンにとっても、ベルガモの誇りであるアタランタの未来は楽しみでなりません。

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